ある日、管理職がふとこう言った。
「どうやったら放課後の時間を確保できるのかなあ」
答えは、実に明快だ。
放課後に行われる「物事」を減らせばよいのだ。
放課後に行われる物事は、会議や打ち合わせである。
それらは、何のために行われるのか。
それは、実施される「行事」のためである。
つまり、行事を減らせば放課後の時間が確保できると考える。
行事を精選する。
必要な行事と不必要な行事に分けていかなければならない。
横浜市で教員をしていて、不必要なのが「区」関連の行事。
区巡回書写展、区巡回図工展、区球技大会。
それぞれは、例年に則って行われるだろうが、
やるからには提案する人、準備する人、片付ける人がいる。
しかし、これらは「区」単位であるから、
なくすのなら、区全体の了解が必要である。
そこで、学校単独行事はそれらよりは融通が利く。
教員がスポンジに例えられたとしても、
スポンジにも水を含められる限界はある。
「校内図工作品展」
本校では毎年12月に開催される。
各学年が平面・立体の各個人作品を制作し、
体育館に一同に展示する。
図工ばかりする週が生じてしまう指導上の課題もあれば、
体育館の準備が大がかりだという問題もある。
私が不必要だと感じるのは、この行事の開催によって、
子どもたちに何をねらっているのかイマイチ不明確な点。
そして、ねらいを振り返る作業が行われていない点である。
「区教育研究会」
横浜市では、A研(教科)とB研(教科外)が、
それぞれ月1度行われる。
ある地方では、隔月開催。
このような取り組みがない自治体もある。
問題点は、研究するのは大いに結構なのだが、
その研究結果が各校に還元されていないという点。
区教育研究会は「出張」のため、全員参加。
だから、各校の教科・教科外担当が各校の代表者になる。
その代表者が各校に生かさなければならないのだが、
そんな時間がない。
形式上の研究会だ。
「ありがとうの会」(名称は各校様々)
PTA、地域、ボランティア等を招待して行われる感謝の会。
本校では今年度10月の開催であった。
この行事の問題点は2つ。
1点目は、教師の誘導による児童の強制提案である点。
2点目は、学校が下手になりすぎている点である。
要は、地域に媚びをうるための行事なのだ。
「会計の仕事」
各学年には会計担当がいる。
行事が多い学年になると、行事の特別会計を行う者を、
別に設ける学年主任もいる。
(ちなみに、今年度、私は行事会計担当)
予算執行計画、集金作業、支払業務、出納簿作成。
これら全てが、会計については「アマ」の教師が行う。
その取りまとめ役が、教頭・副校長である。
集金は担任がやった方が効率的なのだが、
殊「数字」に関することは、
明らかに事務職員の仕事であるのだと思うのだが。
仮に、学級担任が人と対峙する「営業」なのであるならば、
関係する費用の細かい業務は「経理」である。
事務職員の増員はあまり話題にならないが、
教師の仕事の負担を軽減する上では、重要な課題である。
ほんの一部だが、
やっぱり教師の仕事は必要以上に多いのである。
要は、仕事内容での住み分けが不十分なのだ。
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