2011年11月12日土曜日

行事の精選

ある日、管理職がふとこう言った。
「どうやったら放課後の時間を確保できるのかなあ」

答えは、実に明快だ。
放課後に行われる「物事」を減らせばよいのだ。

放課後に行われる物事は、会議や打ち合わせである。

それらは、何のために行われるのか。
それは、実施される「行事」のためである。

つまり、行事を減らせば放課後の時間が確保できると考える。


行事を精選する。
必要な行事と不必要な行事に分けていかなければならない。

横浜市で教員をしていて、不必要なのが「区」関連の行事。
区巡回書写展、区巡回図工展、区球技大会。

それぞれは、例年に則って行われるだろうが、
やるからには提案する人、準備する人、片付ける人がいる。

しかし、これらは「区」単位であるから、
なくすのなら、区全体の了解が必要である。

そこで、学校単独行事はそれらよりは融通が利く。
教員がスポンジに例えられたとしても、
スポンジにも水を含められる限界はある。


「校内図工作品展」

本校では毎年12月に開催される。
各学年が平面・立体の各個人作品を制作し、
体育館に一同に展示する。
図工ばかりする週が生じてしまう指導上の課題もあれば、
体育館の準備が大がかりだという問題もある。

私が不必要だと感じるのは、この行事の開催によって、
子どもたちに何をねらっているのかイマイチ不明確な点。
そして、ねらいを振り返る作業が行われていない点である。


「区教育研究会」
横浜市では、A研(教科)とB研(教科外)が、
それぞれ月1度行われる。

ある地方では、隔月開催。
このような取り組みがない自治体もある。

問題点は、研究するのは大いに結構なのだが、
その研究結果が各校に還元されていないという点。
区教育研究会は「出張」のため、全員参加。
だから、各校の教科・教科外担当が各校の代表者になる。
その代表者が各校に生かさなければならないのだが、
そんな時間がない。
形式上の研究会だ。


「ありがとうの会」(名称は各校様々)

PTA、地域、ボランティア等を招待して行われる感謝の会。
本校では今年度10月の開催であった。
この行事の問題点は2つ。
1点目は、教師の誘導による児童の強制提案である点。
2点目は、学校が下手になりすぎている点である。
要は、地域に媚びをうるための行事なのだ。


「会計の仕事」

各学年には会計担当がいる。
行事が多い学年になると、行事の特別会計を行う者を、
別に設ける学年主任もいる。
(ちなみに、今年度、私は行事会計担当)

予算執行計画、集金作業、支払業務、出納簿作成。
これら全てが、会計については「アマ」の教師が行う。
その取りまとめ役が、教頭・副校長である。

集金は担任がやった方が効率的なのだが、
殊「数字」に関することは、
明らかに事務職員の仕事であるのだと思うのだが。

仮に、学級担任が人と対峙する「営業」なのであるならば、
関係する費用の細かい業務は「経理」である。

事務職員の増員はあまり話題にならないが、
教師の仕事の負担を軽減する上では、重要な課題である。


ほんの一部だが、
やっぱり教師の仕事は必要以上に多いのである。
要は、仕事内容での住み分けが不十分なのだ。

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