教師は場面場面で子どもを動かす。
そのときに発せられる言葉が「指示」だ。
この指示の出し方でも、子ども相手では技術がいる。
ある運動会の練習での出来事である。
低学年と高学年がペアで行う競技の練習をしていた。
ルールを説明する。
そのときに、子どもがざわついているのに、ある教師は話を始めた。
顔が話をする教師の方を向いていないのに、話を始めた。
結果としては、1、2割の子どもにしか指示は通らなかった。
子どもに話を聞かせるときは、絶対に教師に集中させなければならない。
集中させるとは、
1.体を教師の方へ向かせる(「おへそを○○先生へ向けなさい。」)
2.顔を教師の方へ向かせる(下を向いている子どもは1人も見逃さない)
3.口は絶対に開かせない(質問は後で受け付ける。口を挟むのもだめだ。)
ということであり、これが成立して、初めて指示が通る。
私は日頃子どもたちにこう言っている。
「勉強できる子もいれば、苦手な子もいます。運動も図工もそうです。
勉強に関係することで、できないことは怒りません。
しかし、話を聞くとか、1回の指示で起立するとか、
全員ができることをしなかったときは怒ります。」
また、「趣意説明」も忘れてはならない。
どういう理由で、今そうするのかを子どもたちに説明するのだ。
暗黙の了解で理解する子どもはいるが、そうでない子どももいる。
なぜその行動をするのかを全員に理解させなければならない。
そうすると、自分で工夫して何か行動する子どもも出てくる。
それをすかさず褒める。
そうすると、規範意識が育つ。
指示を聞くことは、教師からすれば当たり前にできてほしいことである。
できるまで、教師は声をかけるなど色々と一生懸命になる。
しかし、できたところで褒めない教師が多い。
相手が高学年でも、当たり前のことが当たり前にできたら褒める。
「さすが高学年!
当たり前のことが当たり前にできるのは、高学年が一番ですね!」
褒める要素を忘れないように、指導していきたいものだ。
教師を目指しているものですが、当たり前のように思えてなかなか難しいことだと思い、ためになりました。ありがとうございます。
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