2011年9月21日水曜日

指示の出し方

教師は場面場面で子どもを動かす。
そのときに発せられる言葉が「指示」だ。

この指示の出し方でも、子ども相手では技術がいる。

ある運動会の練習での出来事である。
低学年と高学年がペアで行う競技の練習をしていた。

ルールを説明する。
そのときに、子どもがざわついているのに、ある教師は話を始めた。
顔が話をする教師の方を向いていないのに、話を始めた。

結果としては、1、2割の子どもにしか指示は通らなかった。

子どもに話を聞かせるときは、絶対に教師に集中させなければならない。

集中させるとは、
1.体を教師の方へ向かせる(「おへそを○○先生へ向けなさい。」)
2.顔を教師の方へ向かせる(下を向いている子どもは1人も見逃さない)
3.口は絶対に開かせない(質問は後で受け付ける。口を挟むのもだめだ。)

ということであり、これが成立して、初めて指示が通る。

私は日頃子どもたちにこう言っている。

「勉強できる子もいれば、苦手な子もいます。運動も図工もそうです。
勉強に関係することで、できないことは怒りません。
しかし、話を聞くとか、1回の指示で起立するとか、
全員ができることをしなかったときは怒ります。」


また、「趣意説明」も忘れてはならない。

どういう理由で、今そうするのかを子どもたちに説明するのだ。
暗黙の了解で理解する子どもはいるが、そうでない子どももいる。

なぜその行動をするのかを全員に理解させなければならない。

そうすると、自分で工夫して何か行動する子どもも出てくる。
それをすかさず褒める。
そうすると、規範意識が育つ。


指示を聞くことは、教師からすれば当たり前にできてほしいことである。
できるまで、教師は声をかけるなど色々と一生懸命になる。

しかし、できたところで褒めない教師が多い。

相手が高学年でも、当たり前のことが当たり前にできたら褒める。

「さすが高学年!
当たり前のことが当たり前にできるのは、高学年が一番ですね!」


褒める要素を忘れないように、指導していきたいものだ。

1 件のコメント:

  1. 教師を目指しているものですが、当たり前のように思えてなかなか難しいことだと思い、ためになりました。ありがとうございます。

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