セミナーの度に、「自尊心」をテーマに話される先生がいる。
聞く度に、その先生のクラスの明るい雰囲気がイメージされる。
「Happyな先生に子どもたちはついていきます。」
この言葉に、胸に棘が刺さる思いがした。
夏休みが明けて、最初の1週間が終わった。
この週、とにかく事あるごとに「褒める」ことに徹した。
叱ったことは一度もない。
若干の注意があったが、それも数回程度だ。
数回の注意程度で、解決できる程度の落ち着きだったのだ。
いつか「叱る」ことが日常化してしまうと、
なかなかそれを止められない思いが、わたしの場合はしている。
だから、こういう長期休み明けこそ、自分が一教師として、
どう振る舞うべきかを考え直し、行動に移すことのできるチャンスなのだ。
偶然にも、この週にとらなければいけないアンケートがあった。
放課後、学年の職員とアンケートの結果について話すことがあったが、
推察で、わたしのクラスが、「学校は楽しい」「クラスは落ち着いている」
と回答した子どもの数が一番のようである。
ある自尊感情のあまり高くない男児がいる。
例えば、先の「学校生活は楽しいか」という設問に対しては、
いつも「楽しくない」の最低評価まではしないが、
「あまり楽しくない」という位置の回答をしている。
しかし、今回、「まあ楽しい」のプラスに傾いたのだ。
わたしは、今年度、この男児の自尊感情を高めることが、
学級経営の裏の目標の一つであった。
やはり、目標を具体的に定めることで、クラスを本当に少しずつ、
プラスに傾かせることができるのだと思う。
本校は運動会が今月にある。
やはり、日常でも行事でも、「自尊心」を高めることは重要だ。
そのためには、「褒める」ことが一番なのである。
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このアンケートでは、設問の言葉に無理がある。
>>あなたのクラスは落ち着いていますか?
クラスが「落ち着いている」という一種の例えが理解できない子どもがいる。
授業中も、休み時間も、イベント時にもおとなしくいる状態を、
「落ち着いている」と捉えてしまう子どももいる。
そうではない。
「けじめがありますか。」とか
「授業と休み時間の切り替えができていますか。」とかの方が、
少なくとも「落ち着いている」よりは分かりやすいと思う。
アンケートをとることは、よくとられる手法だが、
教師が作るアンケートには、練られていないものが多すぎる。
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