私には、絶対のこだわりが一つだけある。
【悪いところは書かない】
ということだ。
子どもたちには、笑顔で「はい、あゆみ!」と言って、
保護者に渡せるようにさせたい。
「課題を伝えてもらわないと……」というのも一理ある。
しかし、他の方法でも伝えられる。
その子の課題なんてそうそう変わるものではない。
個人面談で十分ではないだろうか。
記録に残ると、言葉で言われるよりも印象深い。
だから、良いことの方を書きたい。
「あゆみ」にも成果と課題をというのも分かるが、
そんなにかしこまらなくても……というのが正直なところである。
よく、「中学生になったら成績がこんなに悪いなんて」という
話が持ち出され、さも小学校が甘いように言われる。
それは違う。
中学校に入ったら、もう小学校とは無縁なのであって、
中学校での頑張りの結果なのである。
何でもかんでも、前段階の「小学校が……」と言われたものでは
たまったものではない。
逆を言えば、「小学校ではできるようにさせたのに、中学校では
一体どんな教育をしているんだ」ともなる。
そう言う人がいないのが、よくよく考えてみれば不思議である。